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「フットインザドアって一体何?」
「営業で実際に使える、心理学的なトークテクニックを知りたいな」
そんな方向けです。
営業トークに使える心理学は、いくら学んでも損はありません。
その中でも「一貫性の原理」に基づいて使われる「フットインザドア」は人気のテクニックの1つです。
この記事では、以下のことが分かります。
- フットインザドアの意味・メリット
- 営業での活用例
- 営業で使うときのポイント
- 注意すべき点
- ドアインザフェイスとの使い分け
僕自身、営業を始めたときはお客さんに相手にされず、悔しい思いをしてきました。
しかし、基本を学び、心理学を1つずつ取り入れた結果、お客さんに喜ばれる営業ができるようになったのです。
売上も心理学を正しく活用できるようになってからは10倍、20倍と増加しました。
(数十万円→月間700万円)
ぜひ「フットインザドア」を身につけ、営業に活かしてくださいね。
フットインザドアの基本をチェック!
ではまず、フットインザドアの基本を見ていきましょう!
フットインザドアとは?
フットインザドアは、交渉における心理学的なテクニックの1つです。
厳密に表記するなら、「フット・イン・ザ・ドア」。
初めの交渉で「とても小さな要求」をして、徐々に要求を大きくしながら、最終的に「本命の要求」を通しやすくする方法です。
別名「段階的要請法」とも呼ばれますね。
また、これは「一貫性の原理」という心理学的な作用が働くことを利用しています。
「一貫性の原理」は、一度取った立場・発言を守りたい、という法則のこと。
よく分かる例としては、誰かとケンカした時です。
僕たちは、なかなかすぐに謝ることができないですよね。
一度「怒った」後で、反省し謝るのはエネルギーが必要です。
これは「怒りつづける」(=謝らない)方が、楽だからですね。
(一貫性の原理が働いている。)
フットインザドアの由来
ちなみに、フットインザドアは、訪問営業マンの動きから名付けられました。
とある営業マンは、ドアが開いたとき、まず足を1歩入れるんです。
そして「入れるだけならいいか」「玄関先で話すだけなら」「部屋に上げるだけなら」と、どんどんお客さんの譲歩を引き出したのですね。
営業マンの目的は「契約」。
しかし、彼はまず「家に入る」という「小さな要求」から始めたのです。
この「まず一歩入る」という所が着目され、「フット・イン・ザ・ドア」、と呼ばれるようになったと言われています。
フットインザドアのメリット
そのフット・イン・ザ・ドア。
メリットは一体何でしょうか?
それは「関係を作りながら、交渉の成功率がアップする」こと。
営業や恋愛、企業のマーケティングなどでは、お互いのことを知らない人と、関係を深めなければいけませんよね。
つまり、関係が浅い人と交渉をするとき。
フットインザドアはそんな時に威力を発揮します。
例として身近なのが、「無料お試し体験」。
具体的には、
- スーパーの試食
- ダイエットサプリのお試しパック
- スポーツジム無料体験
- アマゾンやYouTubeなど、1ヶ月の無料プレミアム会員
などがあります。
企業にとって、無料で色々なモノ・サービスを提供するのは、一時的に見るとマイナスですよね。
しかし、お客さんが無料でお試しをして、「良いなあ」と思ったら、どうでしょうか。
商品をお試しする前より、売れる可能性がはるかにアップするのです。
それは、お客さんが「その状態を続けたい!」と思うからですね。
また、関係が深まれば、さらなる効果も期待できます。
無料体験→通常プラン→プレミアムプランなど、どんどん利益を大きくできるのです。
また、お客さんから感想や意見をもらうことができれば、満足度も自然とアップ。
お客さんに自ら契約したいと思ってもらえて、しかも満足度が高いとなれば、営業としては最高ですよね。
そのため、営業で使わない手はないのです。
フットインザドアを使うときのポイント
ではここから、営業の具体例に入る前にポイントを紹介しておきます。
ポイントは以下の2つです。
- 焦らず「はい」をもらい続ける
- オープン・クローズドクエスチョンの使い分け
1つずつ解説しますね。
お客さんの言葉をしっかり聞く
初心者が「フット・イン・ザ・ドア」を営業トークに導入したときにありがちなのが、「焦り」です。
早く「商品がほしい」「契約したい」と言ってほしい…!
そう思うあまり、お客さんのことを知ろうとせず、いきなり商品の話をしてしまう。
以下が、そのような悪い例です。
- 「この商品は良いと思いませんか?」
- 「この商品を使ったら、経費も削減できそうですよね?」
- 「では、これから導入したいと思われますか?」
これは、どんなお客さんでもできるトーク。
お客さんは以下のように感じるはずです。
「いきなり商品の話をされても…。」
「誰にでも同じ話をしてるんだろうな…」
これでは、売れる商品も売れません。
なので、まずはお客さんの話を聞くことが必要です。
話を聞くときは「傾聴」が基本ですね。
傾聴については営業に話術は不要!傾聴3つのコツでお客さんが自然と話したくなる雰囲気を作る!で詳しく紹介しています。
営業に話術は不要!傾聴3つのコツでお客さんが自然と話したくなる雰囲気を作る!オープン・クローズドクエスチョンの使い分け
もう1つのポイントは「質問の使い分け」。
なぜなら、単調な質問が続くと、お客さんがうんざりするからです。
そもそも、質問には2つの種類があります。
- オープンクエスチョン…「どんな〜」「なぜ〜」など、答えが色々とある質問。
- クローズドクエスチョン…「〜ですか?」など、「ハイ・イイエ」で答える質問。
フット・イン・ザ・ドアでは、「ハイ」を引き出すことが重要です。
つまり、基本的には「クローズドクエスチョン」を使うことになりますね。
しかし、クローズドクエスチョンばかりでは、質問攻めになってしまいます。
質問攻めでは、話すのは営業マンばかりですよね。
なかなか話せないお客さんは、ストレスがたまります。
なので、適度に「オープン・クエスチョン」を使い、お客さんにも話をしてもらってください。
営業での活用例を詳しくチェック!
ここから、「フット・イン・ザ・ドア」の営業での活用法を見ていきます。
今回紹介するのは以下の2場面です。
- 街中でお客さんを捕まえるとき(不動産営業など)
- トークの中で「欲しい!」気持ちを作るとき
特に2つ目の「欲しい気持ち作り」は営業の基礎とも言えるテクニック。
営業で「値段が高いので…」と断られることが多い人は、「気持ち作り」をするだけで状況が一変しますよ。
さっそく1つずつ見ていきましょう。
例①:街中でお客さんを捕まえるとき(不動産営業など)
まずはアポイント取りから。
道端でお客さんに話を聞いてほしい不動産営業のトーク例です。
休日の人通りの多い交差点で、信号待ちの人をターゲットに話しかけるとしますね。
すみません、信号待ちの間だけお話伺っていいですか?
(少し話をする)
ありがとうございました!
最後に、パンフレットだけでもお渡しして良いですか?
(許可をとる)
ありがとうございます!
ただ、パンフは会社の決まりで事務所でしかお渡しができないんです。
すみませんが、一緒に来ていただいていいですか?
3分で着きますので!
(事務所へ移動)
せっかく来ていただいたので、パンフのポイントだけお伝えしたいです。
最後にもう2分だけよろしいですか?
(最後まで説明)
だいたいこのような流れです。
以下の流れで、要求を次々としていたのがお分かりでしょうか?
- 「信号待ちの間」
- 「パンフレットを渡す」
- 「事務所へ行く」
- 「パンフレットの説明」
いきなり交差点で、パンフレットと一緒に話を聞いてくれる人は、ほとんどいませんよね。
なので、この例では「信号待ちの間」から始まって、「パンフレットを渡す」など、1つずつステップを踏んでいます。
その結果、「説明を聞く」という大きな要求が通りやすくなっているのですね。
実は、これは実際に僕が受けた営業です。
名古屋の栄で歩いていたら、「オー〇ンハウス」の営業マンがまさにこの流れで話をしてきたんですね。
僕も興味本位で話を聞き出したら、断りづらくなってしまい、決局パンフレットをもらってしまいました。笑
後日通りかかった時にも、その営業の方は別のお客さんもしっかり捕まえていましたよ。
改めて「フット・イン・ザ・ドア」は有効なテクニックだと感じましたね。
例②:トークの中で「欲しい!」気持ちを作るとき
では、2つ目の例です。
営業のトークの中で、「欲しい」気持ちを作るときですね。
これは、1つ1つ、商品が必要な理由をお客さんから説明してもらうことで、可能になります。
具体的には、以下の質問が重要です。
- 今困っていることは?
- それを解決したいか?
- それを解決するメリットは?
- いつまでに解決したいか?
- どう解決するか、知っているか?
- 解決する方法があったら、やってみたいか?
これを全て、お客さんの口から説明してもらいます。
例えば、「今お困りのことはありますか?」などと聞くと良いですね。
そして、これらの質問に答え続けると、お客さんは「この問題は解決しないといけない」という立場を取ることになります。
これが契約のクロージングで非常に強力なのですね。
お客さんに「いやあ、今決めるのはちょっと…」と言われたら、以下のように言います。
「先ほど、お客様はすぐにでも解決したい、とおっしゃいましたよね?」
お客さん自身の発言を使うことで、「確かにそう言ったなあ…」と思ってもらうことができるのです。
「一貫性の原理」が働いている、と言うわけですね。
(すぐ解決しないと、と言った立場を守ろうとする)
なお、このテクニックは非常に有名で、営業の本を読めばほとんど同じようなことが書いてあります。
なので、多くの営業マニュアルはこのテクニックを前提に作られているはずです。
あなたの手元にマニュアルがあれば、ぜひチェックしてみてください。
それを理解してマニュアルトークをするか、しないかで、成果は大幅に変わるはずですよ。
フットインザドアの注意点
ここまで、フットインザドアの使い方を見てきました。
しかし「フット・イン・ザ・ドア」には注意点があります。
勘違いして使うと、お客さんにイヤがられたり、キャンセルが発生したりと逆効果になりかねません。
特に気をつけたいのは以下の3点です。
- まず基本を押さえる
- 誘導尋問しない
- 適切な時間で行う
カンタンにこれらについても解説しますね。
まず基本を押さえる
そもそも、心理学のテクニックを使いこなすには、基本が何より重要です。
「基本の考え方」や「営業の基礎」を学ばないと、テクニックに振り回されるだけになる恐れがあるのですね。
僕は昔、「絶対に断られない心理学」「悪用厳禁!心理学テク」みたいな本ばかり読んでいました。
「これで絶対に契約になる!」と思い込んでいたのです。
しかし、契約は全く取れませんでした。笑
今思い返すと、そもそもの考え方が間違っていたり、コミュニケーションの基本を学んでいなかったりしたので、売れるはずがなかったのです。
かなり遠回りをしてしまったんですね。
なのであなたは、まず営業の基本を学んで下さい。
おすすめは「考え方」から学ぶこと。
こちらの記事で売れる営業マンに共通する考え方を解説しているので、ぜひチェックして下さい。
できる営業マンの「ビジネスマインド」とは?シンプルな身につけ方を解説!【結果が出せる】
できる営業マンの「ビジネスマインド」とは?シンプルな身につけ方を解説!【結果が出せる】誘導尋問しない
また、2点目として意識したいのが、「見え見え」にならないことです。
言いかえると、誘導尋問しないことですね。
営業はそもそも、商品を売るためにありますよね。
そして、お客さんもそのことを十分知っています。
なので、あからさまに「商品を買わせたいんだな」と思わせる質問は逆効果。
「〇〇にお困りでは?」
「すぐに解決したいですよね?」
「後悔したくはないですよね?」
このように畳みかけてはいけません。
いくら営業として欲しい答えでも、誘導してまで言わせてはいけないのです。
大切なのは、「困っている」「解決したい」をお客さん自身に言っていただくことです。
適切な時間で行う
また、質問は適切な時間で行って下さい。
短かったり、長かったりすると、以下の問題が発生します。
- 時間が短すぎる…「飛躍」
- 時間が長すぎる…「回りくどい」
「飛躍」は、話のつながりが全くない状態ですね。
「〇〇にお困りですか?」
「ではこの商品がぴったりです!」
これは極端な例ですが、「困っている」と「解決したい」はまた別の話。
このままでは、話がつながっていないため、契約に至りません。
これと同様に、「解決したいけど、今は他に優先すべきことがある」などの場合もそうですね。
断りの理由を1つずつ潰すように、焦らず進んでくださいね。
しかし、です。
飛躍を恐れると、今度は話が長すぎてしまう人がいるんですね。
すると、回りくどくなってお客さんがイライラします。
お客さんが不快な思いをすれば、いくら丁寧に説明しても、契約は遠のくだけ。
つまり、バランスが重要です。
対策としては、トークを録音したり、先輩や上司・同僚にチェックしてもらったりするのがオススメ。
第3者から見て、自然なトークを作ってくださいね。
ドア・イン・ザ・フェイスと何が違うの?
ところであなたは、「ドア・イン・ザ・フェイス」のテクニックをご存知でしょうか。
今回ご紹介した「フット・イン・ザ・ドア」と、「ドア・イン・ザ・フェイス」は言葉が似ているため、混乱されやすいのです。
そこで最後に、その2つの違いと使い分けを整理しますね。
フット・イン・ザ・ドアとドア・イン・ザ・フェイスの違い
まず、違いを整理したので、以下の表を見てください。
カンタンに言うと、この2つは「使う順番が全く逆」です。
フットインザドアは、徐々に要求を大きくする方法でした。
「1ヶ月お試し体験」で成功体験を積んでもらって、有料プランに進むイメージです。
一方、ドアインザフェイスは初めに大きな要求をします。
そして、本命の要求を小さく見せる効果があるんですね。
カンタンな例だと、「1年の有料プラン」の後に、「1ヶ月お試し体験」を提案する、という感じです。
ドア・イン・ザ・フェイスとの使い分け
これらの違いから、使い分けは以下のとおりです。
- フットインザドア…関係が浅いとき
- ドアインザフェイス…関係が深いとき
カンタンに言うなら、「序盤から使える」のがフットインザドア。
「終盤の勝負」で使いたいのがドアインザフェイス、ですね。
フットインザドアは、関係を作るのに向いています。
なので、具体例にも出したように、初対面の営業ではぴったりですね。
話の導入部分から使っていくのが、非常に有効です。
一方、ドアインザフェイスはある程度関係を作ってからがおすすめ。
ドアインザフェイスは、「返報性の原理」という相手によく思われたい、という理論がベースになっています。
つまり、あなたとお客さんの関係が深まっているほど効果を発揮するのです。
詳しくは、ドア・イン・ザ・フェイスとは?営業トークでの活用法と注意点をまとめてチェック!で解説しています。
心理学のテクニックは、うろ覚えて使うと逆効果になることもあります。(僕がそうでした)
なので、こちらの記事も合わせて読んで、しっかり確認してから使って下さいね。
ドア・イン・ザ・フェイスとは?営業トークでの活用法と注意点をまとめてチェック!また、以下の記事も人気です。
効率よく学び、売上があげられるように、実践を意識して心理学の知識を解説しています。
合わせてチェックして下さいね。
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