こんにちは!
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「返報性の原理って何?」
「営業に心理学を活用したいけど、用語がいっぱいでよく分からない」
「会話・トークにどう組み込めばいいか知りたい」
そんな方向けです。
返報性の原理は、『影響力の武器』で紹介されている心理学用語。
交渉を有利に進めるテクニックとして様々な本や雑誌でも取り上げられています。
その効果の高さや使いやすさが、広く知られている要因ですね。
しかし、知っていると理解しているのは大違いです。
この記事では以下のことを解説しました。
- 返報性の原理とは?
- 返報性4つの種類
- 実践テクニック(ドアインザフェイス)
- 営業での活用例
- 逆効果を避けるには?注意点&知っておきたい知識
僕も知識を整理したことで、自信を持ってトークができるようになりました。
それもあって、営業未経験から半年で月間700万円分のテキスト売上を達成したのです。
細かい部分で、同期・同僚たちと差がつけられますよ。
さっそく見ていきましょう!
返報性の原理とは?
返報性の原理は、人間のとある心理法則を説明した用語です。
具体的には、恩を受けたら「お返しをしないといけない」と感じる法則です。
鶴の恩返し、恩人、恩師などなど…。
「恩は返さないといけないよ」と言われて育った私達には当たり前のように聞こえるかもしれません。
しかし、意識して活用すれば「思いもよらぬ」効果が得られるのがこの法則です。
身近な具体例
具体例としては、以下のとおり。
- 誕生日プレゼントをくれた人の誕生日が気になる
- ご飯をおごってくれた人に強く言えない
- 「好き」と言われた人が急に気になる
どれも、プレゼントやご飯など(=恩)が、相手の行動がきっかけになっていますね。
それに対して無意識に恩を感じてしまうのが、「返報性の原理」というわけです。
バレンタインデーとホワイトデーの関係も、実はそうかもしれません…。笑
返報性の4つの種類
そして、実はその「返報性」には4つの種類があると知られています。
それは以下のとおり。
- 好意の返報性
- 悪意の返報性
- 譲歩の返報性
- 自己開示の返報性
それぞれカンタンに説明します。
①:好意の返報性
1つ目は「好意」です。
相手が自分のことを好きになってくれると、自分も好きになってしまう、という返報性ですね。
1番イメージがつきやすいものだと思います。
プレゼントはもちろん、言葉や行動も「好意」になりますね。
また、対象は「個人」とは限りません。
会社、クラス、家族などの「集団」や、小物・服装など「モノ」や「趣味・嗜好」などでも良いので覚えておいてくださいね。
②:悪意の返報性
2つ目は「悪意」。
好意とは反対に、「イヤなこと」をされた相手にはイヤなことを返したくなる、ということですね。
復讐・仕返し、と言うと過激ですが、これも返報性の1種になります。
営業は、この「悪意の返報性」を身に持って感じる時もありますね。
お客さんの迷惑になることをしたり、言ってしまった時、キツい言葉が返ってくるのは心理学的にも正しいのです…。
③:譲歩の返報性
3つ目は、「譲歩」です。
相手が妥協したとき、自分も妥協した方がいいのかな…?と感じるのが「譲歩の返報性」になりますね。
例えばスーパーの試食。
「食べさせてもらったし、1つぐらい買っていこうかな…」と思うのは譲歩の返報性に当たりますね。
相手にだけガマンさせてはいけない、という心理が働く、というわけです。
④:自己開示の返報性
最後は、「自己開示」になります。
相手が秘密を打ち明けてくれると、自分も何か話したくなったり、「話した方が良いのかな」と感じたりする現象のことですね。
身近な例は女子の恋バナでしょうか。
「私の好きな人教えたんだから、アンタの好きな人も教えなさいよ!」
と言われると、「たしかに…」と思う人もいるでしょう。
これも理にかなったトーク、というわけです。
実践テクニック:ドアインザフェイスとは?
では、ここで「返報性の原理」をベースにした有名なテクニックをご紹介します。
それは、「ドアインザフェイス」という交渉術です。
ドアインザフェイスは、あえて「大きい要求」を先にして、断られることで「次の小さな要求」を通りやすくする手法。
先ほどの「譲歩の返報性」が使われます。
大きい要求を断った後、相手の心理は以下のようになります。
「一回断ったし、次は断りづらいな…」
「相手の立場もあるだろうし、少しくらい頼みを聞いてあげないと…」
すると、その後の小さな要求が通りやすいのですね。
詳しい活用法などはドア・イン・ザ・フェイスとは?営業トークでの活用法と注意点をまとめてチェック!で解説しています。
気になる方はぜひチェックしてください。
ドア・イン・ザ・フェイスとは?営業トークでの活用法と注意点をまとめてチェック!営業で使える3つの具体例(活用例)
営業において、「返報性の原理」が活躍する場面は他にもあります。
それは例えば、以下の3つです。
- 相手のモノや集団に「好き」と言う
- 「ここだけ」の話をあえてする
- プラスアルファの知識を伝える
初対面の時はもちろん、商品説明に入ってからも使えます。
それぞれ解説しますね。
①:相手のモノや集団に「好き」と言う
まず、特に初対面で有効なテクニックから。
それは、「好き」を意識して使うこと。
自分から「好き」を伝えると、「好意の返報性」により、相手もあなたのことを好きになってくれます。
褒めやすいものは以下のとおりです。
- 小物(財布・カバン)
- 服装
- 趣味/嗜好
- 商品
- 部署
- 会社
例えば、財布を褒めるとしましょう。
その財布素敵です!
僕も結構こだわりがあるんですが、そのデザイン好きですね。
自分が身につけているものに「好き」と言われて、イヤな感じがする人はいませんよね。
そうして、お客さんとの距離を縮めます。
話を聞いてもらうには、関係がまず重要ですよね。
その関係づくりに、「好意の返報性」は必須なのです。
また、「僕も〜ですが」「私も〜なので」など、自分の話もすると、より良いですね。
「自己開示の返報性」も働き、相手が色々な話をしてくれます。
すると、そのうち悩んでいることについて、本音がポロっと出てきます。
そこから課題の発見・商品の提案に繋げていく、というわけですね。
②:「ここだけ」の業界の話をあえてする
次は、商品説明時に使えるテクニック。
それは「ここだけの話」です。
営業では、お客さんにはあまり伝えたくない話・業界のウラ話などがありますよね。
「これを言ってしまうと、契約にならないのでは…?」
そう思うこともあるでしょう。
しかし、その「あまり言いたくない」情報を、あえて「ここだけの話…」とお客さんに伝えるのが、このテクニック。
すると、「譲歩の返報性」「自己開示の返報性」がはたらきます。
お客さんは、あなたから話を聞いたとき、以下のように感じます。
「わざわざ、会社にとって不利な話をしてくれたのか…」
するとお客さんも、自分だけが話を聞いたのはいけないと感じるようになります。
「実は、ウチもこんなことで悩んでいて…」
こんな言葉を引き出せたら、契約がグッと近づきますよ。
③:プラスアルファの知識を伝える
最後は、クロージングに向けての活用例。
これはテクニックというより考え方ですが、営業では常に「プラスアルファで知識を伝える」ことが重要です。
返報性の原理により、受けた恩を返したくなるのが人間の性質でした。
つまり営業では、相手に「どれだけ恩を感じてもらうか」が1つのポイントでもあるわけです。
以下のような言葉をいただけるように、自分にできることを考えていきたいですね。
「これだけ教えてもらったし、ぜひ御社にお願いしたい」
「この視点は無かった。今後ともお付き合いしてほしい」
また、断られた場合にも、以下のようになります。
「今回はタイミングが悪いけど、次はぜひお願いしたいので、またご連絡させてください」
営業をやっていると、つい自社の商品や、自分の売上にばかり目が行ってしまいがちですよね。
「なんでわかってくれないんだ」と思う時期もあるでしょう。
というか、僕が最初の3,4ヶ月ずっとそうだったのです。
しかし、相手のためになる会話・知識提供をしていれば、自然と契約になる。
「返報性の原理」はそんなことも教えてくれているのです。
逆効果を避けるには?注意点&知っておきたい知識
最後に、返報性の原理の注意点と、合わせて学びたいことについてお伝えします。
なぜなら、使い方を間違えたり、他の知識が抜けていると、逆効果になるから。
2つの注意点
返報性の原理を意識するときは、以下の2つには注意してください。
- 見返り・リターンを期待しないこと
- 薄っぺらくならないこと
まず、返報性の原理では「期待しない」姿勢が重要です。
下心が見える人には、あなたもイヤな気持ちがしますよね。
ミエミエな言動は、逆に嫌がられるのです。
なので、褒めたり、知識を伝えたりする時は、「これくらい当然です」という態度で臨みましょう。
そして、「薄っぺらくならない」ことも大切ですね。
「好きです!好きです!」と連発されても、「お世辞でしょ?」と思うのが人間。
これでは、関係づくりには何の役にも立ちません。
「〇〇なので、好きです」と根拠もセットで伝えられるようにしましょう。
すると、相手も「しっかり見ているな」と感じ、好意を自然と持ってくれるはずです。
事前に知っておきたい知識
また、返報性の原理と合わせて知っておきたいのは、以下の2つです。
- ビジネスの基本
- 心理学の他の用語
先ほども紹介しましたが、お客さんのためになる営業をすることが、契約のための第一歩でした。
そのためには、お客さんの会社・家庭の課題を発見し、解決方法を見つける力が必要になってきます。
つまり、営業にも「コンサルタント」のような能力が必要になるのですね。
そして、その能力の基礎こそ、「ビジネスの基本知識」です。
なので、営業未経験・初心者の方は、まずビジネスの知識を身につけてください。
僕自身、心理学の本ばかり読んでいた頃は契約が取れず、ツラい時期を過ごしました。
実は、月間700万円売り上げるきっかけになったのは、心理学ではなく、ビジネス書や経営者から学ぶことだったのです。
しかし、です。
ビジネス的な考え方は学校では習わず、会社でも教えてもらう時間がほとんどありません。
なので、自分で努力して身につける必要があります。
僕も色々と苦労し、遠回りしてきました。
ただ、出来るだけ苦労や失敗はしたくないですよね。
営業に必須の「ビジネスの基本」を学ぶには?半年で0から月間700万売り上げたオススメ方法を紹介!では、その方法をお伝えしています。
ぜひこれをチェックして、学習を始めてみてください。
【必見】営業で結果を出せるビジネスマインドを手に入れる方法とは?合計11万円分の教材を無料プレゼント!また、ビジネスの基本が身についたら、心理学は色々な角度から深めると効果的。
例えば今回の「返報性の原理」と「一貫性の原理」をごちゃ混ぜにする人がいます。
すると、効果が最大限に得られません。
なので、以下の用語も押さえておくことをオススメしています。
- 一貫性の原理
- フット・イン・ザ・ドア
- ローボール・テクニック
- イエスバット法
- 初頭効果/ハロー効果
それぞれの用語は以下の記事で解説しているので、合わせてチェックしてくださいね。
今回もご紹介した、返報性の原理と関係が深いテクニックはこちらから。
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また、一貫性の原理・返報性の原理を紹介しているビジネス書『影響力の武器』はこちらで紹介しています。
本で学びたい方はぜひ読んでみてください。
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また、次の記事でお会いできるのを楽しみにしています!
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